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2012-08-25

腹八分目のススメ

いやぁ〜、大変ご無沙汰しております。高校野球も終了し、すっかり夏も終わりか?と感じられるこのごろ、皆様、いかがお過ごしですか?そう、そして、残暑お見舞い申し上げます。

私の住む地域では、7月末からの日照りで農作物の乾燥がとても深刻ですが、、昨日の雷雨で大地が潤い、
我が家のナスたちも嬉しそうです。なにより、灌水作業に追われていた父が大喜びです。

長寿遺伝子というのを、ご存知ですか?
サーチュイン遺伝子というそうですが、私は雑誌「暮らしの手帖54号」で知りました。その記事がとてもおもしろかったので、シェアしたいなぁと思います。私はきっと第3世代なのだろうと思います。っが、いつ読んでも、どの号を手にしてもビビッビっと刺激を与えてくれる記事が載っており、母娘でとても大ファンです。


『八分目の思想』

カロリー不足が若々しさの秘訣
 人間の体内にある「サーチュイン」という遺伝子は普段眠って機能していないが、これが目覚めて活性化すると老化を防止し寿命を延ばしてくれる。われわれの平均寿命が100歳を超すのも夢ではないと言う。すごい話だから、誰だって身を乗り出して来る。
 一体どうやったら活性化させることができるのだろう。さほど難しいコトではない。カロリー制限である。番組(NHKスペシャル)の実験では一日の必要カロリー量から25%減らすと、7週間目からサーチュイン遺伝子が「オン」の状態になった。この遺伝子が眠りから目覚め、ある種の酵素を出す。そして、およそ100種類にも及ぶ老化要因を抑制するのだという。例えば、細胞内のミトコンドリアを元気にし細胞に有害な活性酵素の発生を抑える。ミトコンドリアとは細胞内の小器官ですね。私が高校生の頃の生物の授業では、「何のために有るのかよくわからん』と教わったが、実は細胞のエネルギー供給減だったり、非常に重要なことが分かってきた。
 また、免疫細胞は普段は体内に侵入した最近などを殺しているが、くたびれて来ると暴走し自己破壊を始める。其れを食い止める。などなど、長寿遺伝子の働きは目覚ましい。日本では古来「腹八分目に医者要らず」と言い伝えられてきたが、その通りだった。
 米国のウィスコンシン大学では猿を「満腹」チームと「カロリー30%減」チームに分けて飼育している。寿命に近い27歳のいま、前者は糖尿病やがんにかかったりしている。見かけも元気がなく毛並みも悪い。それに比べ、後者は動作が機敏で老化現象が見られない。肉体的には7歳くらい若いそうだ。
 しかし、2割も3割も食事を減らし自分を飢餓の状態に追い込むのは大変だねと思っていたら、ポリフェノールの一種「レスベラトロール」にサーチュイン遺伝子の活性化効果があるのが発見されたそうだ。葡萄やピーナツの皮に多く含まれている。動物実験で活性化効果が確認されたから、さあ、大変だ。ンHKにかつてない数の問い合わせが殺到することになった。「其れはどこで買えるの?」
 ともあれ、カロリー不足、あるいは飢餓が長寿遺伝子を目覚めさせるという生命のメカニズムは感動的である。生物には「飢え」という危機への防衛システムが備わっているらしい。まことに天の配剤というほかない。生命の玄妙さにはいつも驚かされる。
 ということが分かった以上、飽食はもはや論外である。一歩すすめて、腹八分目を心がけざるおえない。
 『暮らしの手帖』のコラムをお書きの細谷亮太先生が勤務されている聖路加国際病院。ここの日野原重明理事長は10月で100歳だが、いまも現役。その日野原先生がおっしゃるには食事は低カロリーが一番。お昼ご飯は牛乳とクッキ−2枚だけだそうだ。腹八分目よりもちょっときつい腹7分目。
 そういえば、粗食を修行のひとつにしているお坊さんには長生きの人が多いような気がする。草創期の徳川幕府の政治顧問として活躍した天台宗の天海は108歳まで生きたそうだし、臨済宗の一休は88歳、同じく白隠は84歳、浄土宗の宗祖法然は80歳、浄土真宗を開いた親鸞は90歳だ。
 ま、これだけの例で何かが立証される訳ではないけれど、なんとなく「そういえばそうね」という氣はするでしょう?つまり「腹八分目」という「思想」には何か奥の深いものが有り、考えを廻らす価値がありそうだと。それは同意していただけるのではないか。
 長寿遺伝子に即して言えば、腹八分目によって人為的に飢餓環境が作り出されて、眠っている遺伝子を揺さぶる。その結果むくむくと生命維持のメカニズムが立ち上がってくる。不思議と言えば、これほど不思議なものはない。

  <<中略>>

エネルギー源で新境地を目指せ
 しかし、私は「腹八分目の思想」をもっと拡大することが出来るのではないか、という夢想に駆られる。
 長寿遺伝子を活性化する腹八分目とは、人によって異なるらしいが「必要なカロリー」の20%引きあるいは30%引きしか与えられない状態が数週間続くことだった。はなはだ幅のある話だが、ともかく「飢餓感」を覚えるレベルであることが不可欠らしい。体が「これでは足りない」と悲鳴をあげないと長寿遺伝子は目覚めないようだ。
 いつもの2、3割引きのカロリー?皆さんもすでに気づいたと思うが、これはついさっきまでわれわれがやっていた節電体験に似ている。政府はこの夏「昨年比15%の節電」を呼びかけた。あれとそっくり。
 私たちは好むとこの好まざるに関わらず、電力に関して腹八分目の時代に突入したらしい。国民の大多数が、どれくらいの時間をかけるかはともかく「原発依存からの脱却」を求めている。風力や太陽光など再生可能エネルギーに置き換えていく。其れが理想だが、再生可能エネルギーは急には増やせない。主に天然ガスによる火力発電で補っていくほかないが、それども恒常的な電力不足に日本は陥る可能性がある。
 こうした論法は、「原発推進波」の「ためにする議論」だと言う見方もあるが、日銀総裁も記者会見でそれが心配だと言っている。

 << 中略 >>

 人はあまりにも楽観的すぎると批判するだろうが、私は電力不足の危機がひょっとして日本のチャンスに転じる可能性がある、と思っている。ここからは夢想というほかないのであるが、日本の経済社会は否応なく「腹八分目」を強いられるけれど、その結果「社会的サーチュイン遺伝子」が目覚め、日本という国家・社会の長生きにつながるのではないか、と。被災地で「地獄に天国」が現出したように。
 プロボクシング選手の減量は生半可なものではなく息絶え絶えになるまでやる。電力が腹八分目しか供給されないと、似たような状況になるかもしれない。もの作りは綱渡りを強いられ空洞化も進むだろう。だが、スリムになって新境地が開けて来るかもしれない。
 それというのも、日本に限らず先進国はモノがあふれ構造的な生産過剰になっているのに、経済成長以外に生活水準を向上させる方法が見つからず、これまでひたすら経済の膨張を追求してきた。これはいわば「満腹の思想」であり、誰もがその不健康に気づいていた。だが、方向転換の踏ん切りがつかなかった。
 今度の電力機器問題によって、私たちは強制的に腹八分目を強いられることになった。明治維新以来、満腹感を追求するいささか異常な思想を奉じてきたが、その呪縛から自らを解き放つきっかけになりそうな予感がする。いや、そういう方向に動くほかないのである。
 眉をひそめる向きもあるかもしれないが、私は作家・色川武大氏の「9勝6敗の思想」を思い出す。この人はマージャン小説など娯楽小説用に阿佐田哲也のペンネームを有する。「朝だ、徹夜」のもじりであり、徹夜するほどマージャンに淫した時期があった、という洒落である。そのマージャン小説のおもしろさはちょっと類がない。懸念するのは、あまり生産的とは思われない勝負師だからだ。
 ともあれ、色川氏が言うには「(勝負事の)プロは一生を通じてその仕事でメシが喰えなくちゃならない」。そのためには全勝を狙うなど論外である。勝ち続けるということはあり得ない。相撲で言えば、9勝6敗くらいのところでしのいでいくフォーム(型)を習得することが何より大事である。そうでないと生き残れない。
 これは非常に含蓄のある処世術であって、ほとんど思想と呼んでもいい高みに達しているにではないかと思う。そして、どことなく「腹八分目」と響き合うものがあるような気がするのだ。役力士がいつもいつも9勝6敗あたりをウロウロしていると「クンロク力士」などと、ときに蔑まれるが、勝ち越していきのびることを優先するのは当然であり、むしろ称賛されてしかるべきであろう。
 これからの日本は、たぶん、これくらいまでリアルな自己認識に立って、腰を落として立ちあわないと、勝ち越しは覚束ないところに来ている。
 「腹八分目で9勝6敗を目指す」とは、日本の持続可能性を最優先にするということであり、焦眉のエネルギー問題に引きつければ、エネルギー消費を従来の2割減とか3割減にして、其れでしのげる国に組み替えていくということだ。資源は有限。いずれどの国も腹八分目を強いられる。日本は早めにそうなったが、かえって幸運かもしれない。目先はつらいが、それが「勝ち越し」につながるに違いない。

((うしおだ・みちお 毎日新聞論説委員))
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五味遥☆はらもみ研究所の魔女(笑)です。

甲府市南部の農家に育ち、農を学び、世界中を歩き、廻り回って山梨にランディング♪山梨から世界中に向け、発信しています。

日々のあれこれ、タイ古式マッサージとチネイザンを通して感じること。
イベントのお知らせ等や子育てを通して感じることなどを綴っていきます。
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